ツール開発やシステム開発、運用・保守やこれらのサポートとAccess案件のフェーズは多岐に渡ります。すべてのフェーズを担当する案件もありますが、ツールの改修案件やデータ移行案件、データベース開発案件が多くなっています。
Accessの特徴1つ目の特徴は、大量のデータの保存・蓄積が可能であることです。Excelには保存可能な件数が1つのワークシートに1048578行と16384列という限界がありますが、Accessには容量の限界のみで行や列の限界がないことがひとつの特徴です。また、Excelよりも高速で処理ができるため、Excelで開発されたツールをAccessに移行させる案件も見受けられます。
2つ目の特徴は、保存・蓄積したデータの抽出が可能であることです。膨大なデータから複数の表を結合したり、数値を計算することも可能です。データを抽出するためにはクエリの習得が必須です。Accessでデータ抽出できるスキルを求める案件も多いです。
Access案件の相場
Access案件の月間単価相場は40万~80万円で50万円ほどの案件が多いです。サポート要員や支援となると単価は下がり、実際の開発・運用・保守となると単価は上がる傾向にあります。
Access案件の業界
あらゆる業界にデータの活用が推進されており、Accessは汎用性が高くさまざまな業界で必要とされています。従来は顧客の多い大企業やECサイトのような大規模な会員データを扱う企業で取り扱われていました。現在は顧客や会員管理のツール・システム以外にも、RPAや業務効率化のための社内ツールやシステムにAccessを用いる企業が増えています。このため、さまざまな業界で需要があるスキルとなっています。
Accessの限界
Excelよりも大量のデータを保存できるAccessですが、Accessにも容量の限界があります。Accessでは、1つのデータベースに保存できる容量は2GBで、同時に操作できるユーザ数が255です。この限界は、SQL Serverへ移行することで打破することができます。SQL ServerはMicrosoftが提供するデータベースで大規模システムの開発が可能となります。また、Accessは一度壊れてしまうと復元ができませんが、SQL Serverは復元ができます。Accessスキルを求めている案件の中には、SQL Serverへの移行案件も多くなっています。
Accessの今後
Accessはデータベース初心者でも扱いやすい設計になっており、データの有効活用があらゆる業界でも推進されているため、慢性的にAccessスキルを持つ人材は人手不足となるでしょう。Accessのスキルに加えて、データ分析のスキルも習得することで、データサイエンティストとしての重宝されるでしょう。
Accessは、Microsoft社が提供しているデータベース管理ソフトです。大量のデータを蓄積・保存して利用できる仕組みを作成・管理することができます。データベースソフトとして最も広く普及しているソフトです。Accessをパッケージ版で購入する際には、含まれていないパッケージ(Office Personal 2019やOffice Home & Business 2019など)がありますので、注意が必要です。
Accessの歴史
Access 1.0
1992年12月にリリース
Access 1.1
1993年6月リリース。Microsoft社の他製品との互換性を改善。日本語版の登場。
Access 2.0
ビルダ、ウィザードの導入。イベントプロシージャが利用可能になる。
Access 95
1995年8月リリース。Access BasicからVBAへ移行。ActiveXコントロール(DAO)、レプリケーションの導入。
Access 97
1997年1月リリース。ハイパーリンクなどのHTML連携の強化。タブコントロールの導入。
Access 2000
1999年6月リリース。データアクセスページ・サブデータシート、ADOの導入。文字コードをシフトJISからUnicodeへ変更。JET以外のデータベースとの連携強化。MSDE付属。
Access 2002
2001年5月リリース。OfficeXPに付属。MSDE 2000付属。挙動が大幅に安定する。
Access2003
2003年10月リリース。Office他製品と同様にマクロのセキュリティレベルが設定可能に。
Access 2007
2007年1月リリース。大幅なリニューアル。拡張子の変更。テーブルの入力規則の導入。リボン・分割フォーム・Officeボタン等、Office他製品と合わせてUIを大幅に変更。
Access 2010
2010年7月リリース。SharePointとの連携が可能。データバーによる構成比の視覚化、マクロビルダーのリニューアル。テーマやテンプレートの導入。条件付き書式の強化。アプリケーションパーツ・ナビゲーションフォームの導入。
Access 2013
2013年1月リリース。Access ADPの廃止、アプリの導入。アドインタブにツールバーとメニューバーの表示。テーブルテンプレートの導入。外部データのインポートが容易に可能。ビューがドラッグアンドドロップで簡単に変更可能。関連アイテム・オートコンプリート・ドリルスルーリンク等の新コントロール機能導入。
Access 2016
2015年9月リリース。Access2013で使用できる機能をすべて搭載。操作アシスト機能導入。Accessプログラムに適応できるテーマの追加。リンクされているデータソース情報をExcelへエクスポート可能。
Access 2019
2018年9月リリース。フォームやレポートのグラフ化が可能。大規模な数値のデータに対応。ODBC接続が切断した際に自動的にデータソースへ再アクセスを行う。